ナルニアでルーシーは街灯を見つけます。
森の中に街灯がある。もちろん、現代日本なら、あり得る状態。
山の一軒家にも、電気が通っている時代ですからね。
でもこの話は、戦時中の英国の話です。
皓然ときらめく街灯が、森の中に1本立っている。
電気も、燃料もナシ。
不思議であること、まちがいなしです。
このあと、ルーシーはギリシャ神話のキャラクター、フォーンと出くわします。
ちなみにWikiでは、
フォーン(Faun)は、(中略)とてもおとなしく、他者に危害を加えたりはしない平和主義者である。
だそうです。さいしょに出合ったのが平和主義者でよかった。
当時子どもだったわたしは、フォーンをパンと混乱しておりましてね、ギリシャ神話ではいたずら者で「パニック」の語源にもなった人だから、大丈夫だろうかと心配していました。
よく注意して読んでみると、このフォーンは雪の中、傘を差して歩いています。クリスマスみたいな買い物の包みを持っている。
子どもの頃は、さほど気にならなかったんですが、最近読み返してみて、ふと疑問に思いました。
魔女が恐怖支配をしている世界で、買い物の出来る店はどこにあるんだろう。
世界が百年の冬に閉ざされているわけですから、物資も豊かでないはず。お金はどうやって稼いでおり、どうやって生活しているのか。
『スターウォーズ』や『精霊の守り人』あたりだと、重厚な作りになっているので、没入感は半端ないです(が、そのぶん疲れます……)。
まあ、小学四年生向けだから、こんなものなのかもですが。