あすにゃんの やっぱり『ナルニア』!!!!

『ナルニア国物語』にまつわるあれこれです。

05 『ライオンと魔女』☆☆☆014 追い詰められて

 カーク教授のフォローのおかげで、ルーシーはエドのいじめから、ピーターがまもってくれるようになりました。

 

 衣装だんすの話はタブーになり、それでこの話はおしまいか、と思われたのですが、実はそうはなりませんでした。

 


 その理由は、歴史的建物だったカーク教授の屋敷。

 


 あちこちに甲冑や本が並んでいる、という描写がすでにあったので、唐突な感じはしませんでしたが、マクレディさんという家政婦が唐突に出てきて、これには戸惑いました。


 カーク教授、ひとりものなのかな。

 


 あとで『魔術師のおい』を読んだのですが、そのときはポリーというお隣さんがいたんです。けっこう仲良しだったはずですが、さてさて、ポリーはいまどこに?

 
 しかしカーク教授は、既に「お互い他人の詮索はせんことだ」と言って話を打ち切ってしまいました。


 そんな彼が、見学者を歓迎して屋敷に入れるというところ、それでお金を儲けているのかと疑いたくなる記述です。自分の住んでいる家が歴史的価値がある、ということで、「拝観料」みたいなのを取っていたかもしれません。


 歴史的建物ってやつには、補修のためのおカネがかかります。


 京都のお寺の拝観料が高いのは、主にそのためですね。


 そんなこんなで、見学者に追い詰められ、あちこち逃げまどっているうち、衣装だんすの部屋に入ってしまう四きょうだい。このなかに入ればだいじょうぶ、とばかりにたんすの中へと飛び込んでしまいます。


 ピーターもぴったり扉を閉めません。これをある人は、「良識のあるひとは、ファンタジーと現実の間の風通しをよくしておく」と評していましたが、ピーターはこれからファンタジーの世界へ入ると知らないわけですからどうなんでしょうね。