あすにゃんの やっぱり『ナルニア』!!!!

『ナルニア国物語』にまつわるあれこれです。

09 『ライオンと魔女』023☆☆☆エドの苦難と予言

 きょうだいを裏切ると決めて外へ飛び出したエド。著者は、エドのことをかばっています。

 

エドマンドは、ターキッシュ・ディライトが食べたくて、王子に(やがては王に)なりたくて、自分のことを「汚いやつ」と呼んだピーターに仕返しをしたかっただけなのだ


 逆に言えば、エドマンドは自分の感情の赴くままに動く頭の悪い男の子だということが出来ます。自分の欲望の命じるままに、魔女のところへ走ってく。


 その途中の道のりが、また寒そうです。あちこち木の根や切り株などがあったりして、エドはかなり苦労しながら、魔女の館へと向かっていきます。


 自分の苦労が報われると信じて努力する、その方向が違っているのです。読んでいる方は、エドが苦労しているのを、馬鹿だなと呆れる一方で、魔女が彼を歓迎するだろうか、と心配になったりします。

 それとは対称的に、アスランの方は『怖いけど善いお方』という表現です。
彼の到着は予言されていた、とビーバーさんが8章で言ってますが、これはもちろん、イエスの出現が旧約聖書で予言されていた、というキリスト教のスタンスを踏襲しています。

 ジェイディスの怖さとアスランの怖さ、どう違うのかは描写されている限りでは、よくわからない面もありますが、アスランには人間的な面があるということは追々わかってきます。エドにはそれが、判らないのです。

 

    先日わたしは、ナルニアではアスランが一番えらい、と書きましたが、アスランはユダのライオンと呼ばれるイエスのことを指しているらしいのです。イエスは天の王とされている神さまと同一視されています。