あすにゃんの やっぱり『ナルニア』!!!!

『ナルニア国物語』にまつわるあれこれです。

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

14~17 『ライオンと魔女』最終章まで

エドマンドのためにアスランは命を奪われます。その際のアスランのかなしげな様子と、魔女の手下どものあざける様子は、まさに聖書のイエスとその敵対者の記事を彷彿とさせます。つらいシーンです。 しかしもちろん、この話はこれで終わりではありません。ア…

013 『ライオンと魔女』☆☆☆030 死に価する食いしん坊

さて、いよいよアスランが近づいてきたため、予言が成就するかも知れず、エドマンドに利用価値がなくなってきたと考えたジェイディスは、エドマンドを殺そうとします。エドマンドが木にくくりつけられてナイフを振り上げられたまさにその瞬間、救助隊が現れ…

12『ライオンと魔女』029☆☆☆ピーターの初手柄とわたしの初体験

この『ナルニア国ものがたり』は、ほとんど血みどろの戦いは出てきませんが、この章に限って言えば、ピーターがオオカミと戦ってこれと勝利する話が出てきます。 ほんの子どもが、剣を取って戦い、敵に勝利する。 ありそうにない話ですが、描写がしっかりし…

12 『ライオンと魔女』028☆☆☆アスランと『恐怖の善』 

春が来たので、白い魔女から追いつかれる気遣いがなくなり、ゆっくりと石舞台に向かう一行は、ついにアスランと出会います。そこには、善でありながら同時に恐怖の対象であるライオンが、テントのなかで待っていました。 エドマンドのことを聞かれたピーター…

11『ライオンと魔女』ナルニアの変化(『津軽』との比較)

エドの氷のような心が変化するのと同時ぐらいに、ナルニアにも春の気配が忍び寄ってきます。あちこちに川が流れ始め、ヒメリュウキンカにスノードロップ、サクラソウなどといったイギリス北部の春の花が咲き誇り始めます。 このあたりは、日本の季節の花と比…

11 『ライオンと魔女』026☆☆☆エドの変化(救われるために)

エドは苦労して魔女の館にたどり着いたのに、帰ってきたのは冷淡な扱いでした。 ひからびたパンに水を与えられただけだったのです。 たいがいの小説は、苦労したらそのぶん報われるのがセオリーなのですが、このファンタジーはそう甘くない。せっかく情報を…

10『ライオンと魔女』025☆☆☆女性を巻き込む戦いは……

サンタクロースは、「女性を巻き込む戦いは見苦しいものになる」と言って、戦闘をしたがるルーシーたちをたしなめます。このあたり、C.S.ルイスの時代背景とか、あるいは『ナルニア』の世界観などを感じることが出来ます。 対照的な例を挙げるなら、現代児童…

10 『ライオンと魔女』024☆☆☆緩急のつけ方と和の精神

9章でエドが石のライオンに恐怖し、それが石像だと知ってアスランだと思っていたずら書きをするシーンがあります。おちゃめなシーンです。 そして10章の冒頭では、ミセス・ビーバーがのんきに旅行に食べ物を持って行こうとするシーンが挿入されています。 こ…