あすにゃんの やっぱり『ナルニア』!!!!

『ナルニア国物語』にまつわるあれこれです。

01 『ライオンと魔女』 002☆☆☆どうしてなんだろう?

ナルニア国物語シリーズ』は、その頃わたしが通っていた教会の図書室に置かれていました。


 両親が大人の礼拝をしている間、わたしは第一巻の『ライオンと魔女』を読むことにしました(子ども礼拝は、午前中の早い時間に行われます)。


 冒頭、四人のきょうだいが出て来るんですが、その中でもルーシーとエドマンドは対照的なキャラクターとして描かれていました。
 ルーシーは、最初、親戚のおじいちゃんの「カーク教授」を見てこわかったんですが、エドマンドはおかしくて笑う、というシーンがあるんです。


 どうしてなんだろう?


 カーク教授の具体的な描写(ひげもじゃの老人)もあったんですが、「きょうだいが好きになった」わりには、ルーシーがこわがるってどうよ、と思いませんか。読み進めて行くにつれて長男のピーターは、
「良さそうな人」
 とカーク教授を評しているのです。このあたり、どうしてもわたしはふしぎでなりませんでした。


 いまでも、この矛盾がわたしにはわかりません。ルーシーが感受性のゆたかな女の子だというのを表現したかったんでしょうが、衣装だんすの中に異世界を発見する人なんですよ! もうちょっと、「いけいけどんどん」みたいなところ、あっていいんじゃなかろうか。ルーシーが、情緒不安定な女の子みたいです。そのあたりは、その年頃の一般的な少女のこころを表しているのかもしれません。


 ごく平凡な人間が、ちょっとしたきっかけで異世界に行ってしまうというパターンが、ラノベでは散見します。その萌芽が、ここに見られるのかもしれません。