帰る道がわからない、というエドマンドに、ジェイディスは街灯の道を教え、自宅の城も教えます。
ここで不思議に思う人もいるでしょう。ジェイディスは、なぜ人間界に行く道を知っていながら人間界に侵入してこないのか。
そのあたりは、『魔術師のおい』で考えていくしかないと思うのですが、いま考えられるのは、
キリスト教的に考えるなら、イエスの支配(天国が来る)前には、邪悪の時代が続くというのが聖書的解釈であります。
つまり、ジェイディスのナルニア支配は神によって約束されたものなのです。
住んでいる人は、たまりませんね。
こういうところが、キリスト教のよく分からないところなんです。
邪悪に勝て、と言って置いて、邪悪を許す。
矛盾だらけの宗教です。
なんであれ、ジェイディスは街灯のそばにエドマンドを置いて立ち去り、それと入れ違いにルーシーが現れます。
エドマンドはおざなりに、ウソつきと言ってゴメンと謝るのでした。
意地っ張りなだけじゃなくて、ジェイディスの魔法のせいで、悪い子の部分がより強くなってきたのでしょう。
実際、ルーシーからジェイディスの正体を聞かされて、自分が悪い側についていることを実感し、気分が悪くなってしまいます。(ターキッシュ・ディライトの食べ過ぎ、という面もあるかも)
ルーシーは、性格の悪い兄に対しては、さほど怒りを感じていないようです。
これもまた、「いい子すぎる」面でつまらない、とネ友がいうひとつの原因になっているのでしょう。